就任のご挨拶
このたび、株式会社セラーテムテクノロジーの代表取締役社長に就任いたしました池田修です。就任にあたり、株主、投資家ならびにお客様の皆様に、ご挨拶をさせて頂きます。
4月30日に発表させて頂きましたとおり、当社は、特別損失の発生を含め2009年6月期において、経常損失380百万円、当期損失910百万を見込む結果となっております。その理由といたしましては、1)昨年末からの当社主力市場である欧米を始めとした経済情勢の著しい悪化による当社主力部門米国子会社製品の欧米市場での著しい落ち込み、2)それに伴う米国子会社株式の評価損、3)日韓米にて展開しておりましたデジタル文書圧縮配信(Doc)分野の不振、4)米国中心に事業を展開していたEquilibrium社向けの投資の減損および貸倒引当計上、5)韓国向け投資減損であります。また、当社の現金及び現金同等物に関しましては、平成19年7月1日から平成21年3月31日までの累計期間(1年9ヶ月間)において、647百万円減少し、純資産合計は、平成19年6月末の2,365百万円から740百万に減少するに至っております。これに伴い株主並びにお客様へのご不安・ご心配をかける結果となりました事に関しまして、誠に申し訳なく、ここに深くお詫びを申し上げます。
当社と致しましては、既に米国子会社中心に事業再構築を実施しており、未だに先行き不透明である全世界規模の経済悪化という未曾有の状況に対応すべく行動を開始しております。即ち、1)25%程度の全社規模での人員のスリム化、2)人員スリム化に伴うマネージメント人員のスリム化を中心とする組織のフラット化、3)効率化向上を狙った組織及びプロセスの変更、4)給与体系の見直し変更など出来る限りの方策を実施することで、ソフトウェアである当社の最重要資産である人の雇用を可能な限り確保しております。しかしながら、全世界規模の経済情勢は、未だに不透明感が強く予断を許さない状況と言わざるを得ませんし、当社の置かれた経営環境は、本年初頭に事業再構築計画立案時想定よりも、むしろ悪化していると言わねばなりません。
他方、当社の進める各事業を見てみますと、下図に示します過去の「業績結果並びに今期の見込」に示されるとおり、結果として、昨年末から始まった経済情勢悪化以前からも全体として事業が縮小傾向に向かっておりました。
<当社の過去の連結業績結果並びに今期の見込>

早期にこの売上減少傾向を主とする事業縮小傾向に歯止めをかけ、成長に転じる事が当社にとりまして最大の課題であると認識しております。その一環として、平成15年8月に買収いたしました米国LizardTech社製品の1つであるデジタル文書圧縮配信(Doc)分野の日韓市場での拡販並びに平成20年7月からの同分野欧米市場への再参入を実施して参りましたが、想定した結果を得るに至らず、韓国支店の閉鎖、米国Doc部門の閉鎖および全世界における同分野への取組み方の大幅変更という決断をいたしました。また、飛躍的な成長とは必ずしも言えませんが、既存製品のアップグレードを通じた成長も同時に目指してきました。例えば、当社主力事業であるフォント管理分野に関しましては、平成15年7月に米国子会社を通じて買収致しました米国DiamondSoft,Inc.社製品を既存Extensis部門のフォント管理製品と統合する開発に関しても、ようやく平成20年6月に完成致しました。しかしながら、米国子会社の主要事業であるフォント管理分野並びにGIS分野の主要市場である欧米市場は、成熟度が高く、また昨今の経済情勢悪化を大きく受け、残念ながら売上高の継続的な減少という結果に至っております。
成長戦略を考えるにあたり、当社では、平成20年6月期事業年度に実施しました会社説明会にてご説明しましたとおり、以下図表に示す成長戦略に関する分類方法にて、オーガニック事業(既存製品の既存市場向けビジネス)と新しい事業による成長を分類分けして経営していくことと致しました。

1)この図表の『左上』の部分が既存製品のアップグレードを指します。成熟度が高い製品分野である点並びに現在の経済情勢に鑑みると、この部分の施策のみでは、成長に転じる事は難しいと考えております。
2)次事業年度から日本事業部門の主力になるEquilibrium製品分野は、『右上』に関連する成長の為の重点施策になり、昨年12月に実施したEquilibrium社との提携強化から6ヶ月目にあたる今年6月には、日本市場の顧客のニーズにあった製品をリリース致しました。
3)ネット動画配信向けのCM挿入サービス事業は、『右下』の多角化に位置付けられ、来年度中を準備期間として、平成23年6月期でのサービス開始を目指していきます。
4)米国子会社製品は、欧米において高いシェアを獲得している製品でありますので、『右上』ならび『左下』の施策を中心に成長戦略を確立していくことが必須であると考えております。但し、昨今の経済情勢下において、現在の当社の財務状況と近年のトレンドに鑑みると、左上以外の比較的リスクの高い成長施策を同時に実施していくことは非常に困難であります。
この為、6月1日に公表いたしましたフィナンスを通じて、積極的且つ機動的にこうしたリスクのある成長の為の施策を実施すると共に、『左下』並びに『右下』の施策である中国市場への新規参入の実現性を出来るだけ高める為に、中国市場における幅広い見地と人脈を有する投資家へ転換社債発行を決断いたしました。この転換社債発行を通じて、人的ネットワーク並びに信頼関係が重要な中国市場参入に関して、当社と一体となって戦略立案作業を実施し、実行していきます。
『左上』のオーガニック分野の施策が比較的リスクが小さく、他の施策は、比較的リスクが高い反面、成長性が高いと考えておりますが、成長戦略実施には、リスクを伴う投資と時間が必要になります。この時間とリスクをいかに軽減させながら、そうした成長戦略を実施していくかが本年度の事業経営の鍵になると考えております。これらの成長戦略に関しては、速やかに公表していく所存であります。
来年度は、不透明な経済情勢、縮小傾向にある当社各事業の状況など非常に困難な事業年度であることは明白ではありますが、事業縮小傾向に歯止めをかけ、平成23年6月期における確実な成長を目指すと共に可能であれば平成22年6月期に米国、中国二大プロフィットセンターを確立し、成長を確実にする決意です。7月1日付で宮永をCFOとして新任し、経営メンバーを中心に成長を確実なものにするよう誠心誠意努力し、積極的に行動していき、セラーテムをもう一度輝く会社にしていきます。今後とも皆様のご理解、ご支援とご鞭撻並びにご高配を賜りますよう、ご挨拶かたがた、ここに御願い申し上げます。
平成21年7月
代表取締役社長 池田 修
2009/10/28 平成22年6月期(FY10)第1四半期業績について
2009/07/03 就任のご挨拶